目次
妊娠中期のつわりはいつまで続く?
一般的には、妊娠初期(妊娠5週目頃~)に始まり、妊娠8週~12週頃にピークを迎え、14週~15週で改善することが多いつわりですが、妊娠中期に入っても続くこともあります。
つわり予防として、マルチビタミン(妊婦用)が有効とも言われています。
妊娠中期以降もつわりが続く場合の原因は?
つわりの症状や期間は、人によって大きく異なります。
原因はわかっていません。
心身の安静と休養で症状を和らげ、食事や水分摂取を少量頻回にすることをお勧めします。摂取困難な場合は、点滴治療が必要となります。
妊娠中期以降もつわりが続く場合は医師にご相談ください
つわりが続くときの注意点として、脱水症状に注意が必要です。水分補給を心がけましょう。
胎動ってどんな感じ?
・最初は弱く、短い間隔で感じる
・お腹の中で何かが動くような感じ
・お腹を蹴られるような感じ
・お腹がグーッと押されるような感じ
・胎動を感じるときの注意点
・安静にして、お腹に意識を集中する
・横向きに寝て、お腹に手を当ててみると感じやすい
・食事後や運動後などは、赤ちゃんが活発に動くので感じやすい
妊娠中期の胎動はいつから感じられる?
妊娠中の胎動は、一般的に妊娠18週頃~20週頃から感じ始めるかた(経産婦は比較的早く、初産婦は20週を過ぎてから)が多いと言われています。
妊娠中で胎動を感じる時期が遅れても大丈夫?
胎動を感じる時期は人それぞれなので、遅れても心配することはありません。しかし、以下の場合は、医師に相談することをおすすめします。
☑️22週を過ぎても全く感じない
☑️いつもと比べて胎動が弱い、または全く感じない
☑️強い痛みを伴う
妊娠中の体重増加はどのくらいが普通?
妊娠前の体格によって推奨体重が異なります。
切迫早産とは?
妊娠22週0日から36週6日までの妊娠期間中に子宮収縮が認められ、子宮口開大や短縮が認められ、赤ちゃんが早産になってしまう可能性が高い状態のことを、切迫早産といいます。
具体的には、
☑️お腹の張り(子宮収縮)が頻繁に起こる
☑️子宮口が開き始める ☑️子宮頸管が短くなる
などの症状が見られます。
安静にしても治まらない場合は、医師に相談することをお勧めします。
妊娠中の健診でわかること
妊娠中の健診では、お母さんとお子さんの健康状態を総合的に把握し、出産に向けて万全の準備を進める上で、とても大切な役割を果たします。
-
お母さんの健康状態
血圧・体重の測定: 高血圧や妊娠高血圧症候群、体重増加の異常など、お母さんの健康状態に問題がないか確認します。
・尿検査
尿蛋白や糖の有無を調べ、妊娠高血圧症候群や妊娠糖尿病などのリスクを評価します。
・血液検査
貧血や感染症、血糖、血液型を、母児の健康を守るために調べます。
-
お子さんの成長と発育
超音波検査
お子さんの大きさ(頭囲、腹囲、大腿骨長など)
体重
臓器: 心臓、腎臓、脳などの主要な臓器が正常に発育しているか
羊水量: 羊水の量が適切か確認します。羊水が少ない場合は、お子さんの発育に影響を与える可能性があります。
胎位: お子さんがどのようにおなかの中にいるか(頭位、骨盤位など)を確認します。
臍帯: 臍帯がどのようにお腹の中に通っているか確認します。
心拍数: お子さんの心拍数が正常か確認します。
-
その他
妊娠中の健診でわかることまとめ
妊娠中の健診では、上記のように、お母さんとお子さんの健康状態を総合的に把握することができます。これらの情報をもとに、医師は母児の結果を診て、次の妊婦健診の日程を指示します。
妊娠中期での早産のリスク
妊娠中期に早産になってしまうと、赤ちゃんが未熟なため、様々な合併症を起こす可能性があります。
呼吸器の未熟: 肺が十分に発育していないため、呼吸困難になることがあります。
脳出血: 脳の血管が未発達のため、出血を起こすことがあります。
消化器の未熟: 消化器官が未発達のため、消化不良や栄養吸収の障害が起こることがあります。
体温調節機能の未熟: 体温調節が難しく、体温が不安定になることがあります。
感染症: 免疫力が弱いため、感染症にかかりやすいことがあります。
これらの合併症は、早産週数や赤ちゃんの体重によって、その重症度が異なります。早産週数が少ないほど、合併症のリスクが高くなります。
妊娠中期に早産のリスクが高まる原因
感染症: 性感染症や尿路感染症など
子宮の異常: 子宮筋腫、子宮頸管無力症など
多胎妊娠: 双子や三つ子などを妊娠している場合
早産歴: 過去に早産を経験している場合(特に34週までの早産歴の方)
羊水過多: 羊水の量が多い場合
母体の病気: 高血圧、糖尿病など
妊娠中期の早産を防ぐためにできること
定期的な妊婦検診: 早期に異常を発見し、治療を開始するため、定期的に妊婦検診を受けることが大切です。
3時間以上の立ち仕事、歩行は進められない。
血性帯下・水性帯下が出たとき、規則的な張りや明らかな下腹痛・腰痛を認めた場合は医院に相談。
妊娠糖尿病になると、どのような影響があるの?
お母さんへの影響
妊娠中の高血糖の状態をいいます。母体血糖を正常に保つことで、児への合併症を予防できます。
赤ちゃんへの影響
巨大児: 赤ちゃんがとても大きくなってしまい、出産が難しくなることがあります。
低血糖: 出産後、赤ちゃんが低血糖になることがあります。
呼吸困難: 出産後、呼吸がうまくできないことがあります。
妊娠糖尿病の予防と対策
食事療法・血糖測定、ときには(糖尿病専門医と相談し)インスリン療法。
妊娠中期に気を付けるべき食事
栄養バランス
葉酸: 胎児の神経管閉鎖に重要な栄養素です。ほうれん草、ブロッコリー、レバーなど緑黄色野菜や豆類に多く含まれています。
鉄分: 赤血球を作るために必要です。レバー、赤身肉、豆類、海藻類などに多く含まれています。
カルシウム: 骨や歯の形成に必要です。牛乳、ヨーグルト、小魚などに多く含まれています。
たんぱく質: 胎児の成長に必要な栄養素です。肉、魚、卵、大豆製品などに多く含まれています。
食事の回数
1日3食に加え、間食を摂ることで、血糖値を安定させ、空腹感を防ぎます。
間食には、果物、ヨーグルト、ナッツなどがおすすめです。
水分補給
1日2リットルを目安にこまめに水分を摂りましょう。
水分不足は、便秘やむくみを引き起こす可能性があります。
食中毒予防
生肉や生魚、生卵は避け、十分に加熱調理しましょう。
食材は清潔に扱い、賞味期限を守りましょう。
体重管理
妊娠中は体重が増加しますが、過度な体重増加は巨大児、帝王切開、分娩時間の延長、妊娠糖尿病、妊娠高血圧などのリスクを高める可能性があります。また、体重増加が著しく少ない場合、切迫早産、早産、低出生体重児のリスクを高めます。
妊娠中の体重増加は、妊娠前の体格によって異なります。医師や栄養士の指示に従い、体重管理を行いましょう。
妊娠中のアルコールは胎児へ影響をもたらす場合があり、極力避けるべきでしょう。
その他
カフェインやアルコールは控えめにしましょう。
魚介類は、良質なたんぱく質や血管障害の予防、アレルギー反応を抑制する物質を多く含み、接種が推奨される食材です。大型の魚の場合は、水銀含有量が多いため、極端に多く食べなければ摂取しても問題ないでしょう。
カフェインは、コーヒー2~3杯、煎茶・紅茶5~6杯、ただし玉露は1杯程度にしておきましょう。
バランスの取れた食事とは、主食、主菜、副菜を組み合わせた食事です。。
妊娠中期の運動は問題ない?
妊娠中の有酸素運動は有益とされています。ただし、勧められない妊婦の方もいらっしゃいます。医師に確認して行ってください。
ウォーキング: 体に負担が少なく、手軽に始められる運動です。
ヨガ: 体を柔軟にし、リラックス効果も期待できます。
水泳: 体を浮かせられるので、関節への負担が少ないです。
マタニティビクス: 妊娠中の女性向けの運動です。
他にも、妊娠中の好ましいスポーツはありますので、医師にご確認ください。